クンダリーニ

クンダリーニとは、人間のエーテル体に存在する強力な生命エネルギーであり、脊柱の基底部に三重に巻かれた形で眠っている。「三重に巻かれた形」とは、クンダリーニが通常、脊柱の基底部にあるムーラダーラ・チャクラにおいて、渦巻き状に三回巻かれた状態で休眠しているとされることを指す。この表現は、古代の象徴的な記述に基づき、クンダリーニが完全に覚醒する前の潜在的な状態を示している。三重の巻き方には、物質界・アストラル界・メンタル界のエネルギーとの関係や、クンダリーニの三つの主要なエネルギー側面(意志、愛・知恵、活動的知性)との対応が示唆されていると解釈されることもある。

このクンダリーニ・エネルギーは、意識の進化に応じて段階的に覚醒し、適切に制御されることで高次の霊的発達を促す。クンダリーニの上昇は、各チャクラを通過しながらエネルギーを活性化し、第三イニシエーション後、最終的に頭頂のセンター(サハスラーラ)に到達することで、完全な霊的覚醒へと至る。しかし、強制的または未熟な状態での覚醒は、神経系への過負荷やアストラル的幻覚を引き起こし、危険を伴う。これに関する恐ろしい事例は、ゴーピ・クリシュナの「クンダリニー」など多くの書物で紹介されている。正しい霊的訓練と魂との同調によって、クンダリーニは安全に上昇し、意識と知性、霊的直観を統合する力となる。誰もこのエネルギーを意図的に引き上げることは許されていない。それはその者を文字通り破壊する。したがって、クンダリーニ・エネルギーとは、霊的な意識の拡張と奉仕の能力を高めるために活用されるものである。

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