コーザル体（causal body）とは、魂の媒体であり、ブッディとマナスが結合することで形成される。これはパーソナリティーの転生経験を蓄積する器である。この体は、低位メンタル界（Concrete Mind）の物質から分離され、メンタル界の抽象亜界（最初は第三亜界）に存在する。そのため、通常の感覚では認識されず、霊的進化の過程で徐々に意識的な接触が可能となる。
コーザル体は、転生を通じて魂が獲得する霊的な知恵と本質的な経験を保持し、パーソナリティーの個別性を超えた永続的な記録を蓄積する。その内容は物質的・情緒的・知的な経験のすべてではなく、純粋な霊的成長に寄与する要素のみが保持される。各転生において、パーソナリティーはコーザル体から適切な影響を受け、進化の方向性を定められる。
霊的訓練を積んだ弟子やイニシエートは、意識的にコーザル体と接触し、魂の計画をより明確に理解し実行できるようになる。第四イニシエーションに至ると、コーザル体はその役割を終え、完全に解体される。これは、個人がもはや個別の魂として機能するのではなく、モナドとの直接的な結びつきを持ち、より高次の霊的存在として存在することを意味する。
コーザル体の発達は、知的成長と霊的認識の深化によって促進され、特に正しい瞑想、魂に促された奉仕、自己認識の拡張、これらによる諸体の浄化によって強化される。その結果、魂の光がパーソナリティーを通じてより強く輝き、地上における霊的使命を果たす助けとなる。