サナット・クマラ

サナット・クマラ(Sanat Kumara)とは、地球の霊的統治者であり、「地球の主(Lord of the World)」としてシャンバラを統括する存在である。それは惑星ロゴスのパーソナリティー的な側面である。彼は約1,800万年前に金星から降臨し、地球の進化を促すためにヒエラルキーの中心を築いた。彼の到来によって、人類に知性原理(マナス)が刺激され、「個別化」というプロセスが引き起こされた。これにより、当時の動物的な人類に理性と自我が芽生え、進化の新たな段階が始まった。

サナット・クマラは、七つの聖なるクマラ(Holy Kumaras)の筆頭であり、地球のロゴスの代理として働く。彼のエネルギーはシャンバラを通じて流れ、霊的ヒエラルキーの覚者たちを介して人類へと分配される。彼の意識は地球全体を包み込み、霊的な意図を維持しながら進化の方向性を定める。

サナット・クマラは、「終わらぬ真夏の青年(The Youth of Endless Summers)」や「大いなる犠牲(The Great Sacrifice)」などとも呼ばれ、物質界の影響を超越した霊的な意識の象徴とされる。サナット・クマラは地球に定着したが、彼の使命が完了すれば、より高次の役割へと移行するが、すべての質料の贖いが完了するまで、自身の進化を犠牲にし、地球に最後まで残られる方である。彼の影響のもとで、ヒエラルキーと人類の進化は進められており、最終的に地球が宇宙的な計画においてより高次の役割を果たすことを目指している。

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