2024年7月– date –
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苦悩の果実
苦悩する生涯がある。ありふれた幸福すらその生涯には訪れない。「なぜかくも自分だけが」と我々は思う。激しく救済を求め、どこかや何かに答えを見出さんともがくが、苦悩の原因となっている事象がいつ終わるかは、その定められた宿命に関することであり、我々がどうこうできるものではない。通常、苦悩の原因を解消するために、我々は必死の努力を行うべきだと考えられている。貧乏ならば金を、非力ならば力を、弱ければ強さを、醜いならば魅力を、失ったならば取り戻すことを、我々は努力や意志や勇気によって... -
大いなる目的
我々はいつも、「どうにかしよう」とする。異常を正常に、不満を満足に、焦燥を平和に、恐れを自信に、不幸を幸福に変えようとする。現在点は絶えず嫌われている。そして、今そのままの自身から逃れるべく何かを考案し、それが一時的に功を奏すならば趣味や娯楽や習慣にしてしまう。この逃避はその決定的な瑕疵に気づくまで永遠に循環する。「どうにかしよう」という発想が浮かぶまでは構わないが、それを実行に移そうと決めた時点で霊的には終わる。現在のA地点から、求めるB地点へ移行しようと試みた時点で、見...