第二イニシエーションとは、ジュワル・クール覚者によれば、アストラル体を統御する上での重大な試練の時期であり、「洗礼のイニシエーション(Baptism Initiation)」とも呼ばれる。この段階では、弟子は自らの情緒的性質を浄化し、アストラル体のエネルギーを魂の制御下に置くことを求められる。第一イニシエーションにおいて肉体の支配が実証されたのと同様に、第二イニシエーションではアストラル体の統御が証明されなければならない。
この過程では、アストラル・エレメンタルが支配され、情緒体は透明になり、低位の欲求や衝動が急速に消滅していく。欲求そのものは魂によって支配され、切望するものは全体の利益にかなうもの、魂や霊的ヒエラルキーの意志に適うものだけとなる。この時点で、魂は物質界の肉体と情緒体を新たに掌握し、自らの意志に従わせる。
第二イニシエーションを受ける者は、カーマ・マナス的なイニシエートと呼ばれ、アストラル体の性質を根本的に変容させる訓練を受ける。このプロセスを通じて、感情の嵐に翻弄されることなく、静寂な精神状態を維持することが可能となる。これは「水の試練」とも呼ばれ、感情の不安定さを克服し、魂の光をアストラル体に反映させるための訓練が行われる。この試練を通過することで、弟子は「水の中を歩く」ことができるようになり、情緒的な要因に左右されることなく、魂の意志に基づいて行動できるようになる。
これによって、魂はアストラル体を活用し、より高次の奉仕へと向かうことが可能となる。また、第二イニシエーションの際には、通常、喉センターが活性化される。これにより、弟子はハイラーキーの計画を言語や創造的表現を通じて伝達し、人類に奉仕する能力を獲得する。
さらに、この段階では、低位のエネルギーをハートセンターへと移行させる訓練が行われる。これにより、個人的な欲求は普遍的な愛へと変容し、自己中心的な動機から解放される。この過程はしばしば苦痛を伴うが、魂の支配が強まるにつれて、アストラル体の「水」は静まり、美と真理を反映する鏡となる。
第二イニシエーションを受けると、弟子の進歩は加速し、しばしば第三イニシエーションと第四イニシエーションが一つの生涯、あるいは連続した生涯の中で達成されることになる。これは、アストラル体の制御が確立されることで、メンタル体の統御と霊的トライアドとの接触が促進されるためである。
このイニシエーションの後、ヘッドセンターの活性化が進み、モナドからのフォースが直接イニシエートの生命に流れ込むようになる。これにより、七つのセンター間のエネルギーの統合が進み、最終的な解放への道が開かれる。
最終的に、第二イニシエーションは、情緒的な不安定さや個人的な欲求を超え、魂の意志に完全に従うことを示す重要な段階である。この試練を乗り越えた弟子は、情緒の牢獄から解放され、アストラル体を神聖な意図の表現手段として活用できるようになる。これにより、弟子はより高度な霊的な奉仕へと進み、霊的ヒエラルキーの計画に貢献する準備が整うのである。